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2017年の映画など
Posted by: 鈴木並木 SUZUKI Namiki (→Profile)

2017年に見た映画の中から、よかったものを。並びは見た順。(*のみ飛行機のモニター鑑賞。ほかは公共空間のスクリーンにおいて)

ケン・ローチ「わたしは、ダニエル・ブレイク」(2016/英語)
ミア・ハンセン=ラヴ「未来よこんにちは」(2016/フランス語)
ガウリ・シンデー「Dear Zindagi(ディア・ライフ)」(2016/たぶんヒンディー語)
柳沢寿男「夜明け前の子どもたち」(1969/日本語)
原将人「20世紀ノスタルジア」(1997/日本語)
只石博紀「Future tense」(2013/日本語)(→☆
蔵原惟繕「ストロベリー・ロード」(1991/日本語)
代島治彦「三里塚のイカロス」(2017/日本語)
マイク・ミルズ「20センチュリー・ウーマン」(2016/英語)
山田洋次「家族はつらいよ2」(2017/日本語)*

☆スペシャル・メンション:
ウェブサイト「日本アニメーション映画クラシックス」(http://animation.filmarchives.jp
ニトリ「足もとあったかカバー」(→☆

映画の話の前に……まったく予期せぬことでしたが、2017年は1月下旬に右目の網膜剥離を起こし、それによっていまもまだ左右の視力に極端な違いが残っていて、ものがきちんと見えない状態です(そしてこれからもずっと)。その関係で映画への興味がかなり薄れてしまい、見た本数は対前年比6割弱になりました。疲れやすくなったりもして、もろもろの作業効率も下がり、同じ時間内でできることが体感で半分強になっちゃったなーと感じていたので、それとちょうど呼応しています(レコ買い枚数のみ変化なし)。このへんの顛末は、批評系同人誌「ビンダー」5号にやや詳しく書きましたので、よろしければそちらを読んでみてください。(→☆

興味が薄れたといっても、まんべんなく、ではなく、もともと興味の中心にあった部分はわりとそのまま残り、それほどでもなかった部分への関心が急激に失われました。最初から見ないことに決めたり、見に行ったひとから話を聞いてそれで済ませたりしたものも多かったです。

興味の中心のひとつはリベラリズムとか世界平和とか自由・平等・博愛とかで(佐藤忠男先生が好きそうなあたり)、とはいえこれは見ておきたい、と思って出かけていった「ドリーム」にはなんとも思いませんでしたし、「希望のかなた」もいつものカウリスマキだなーという程度の感想でしたから、結局のところはよくわからない。もうひとつの中心は映像の流れ(編集)のスムースさやグルーヴで、ミア・ハンセン=ラヴのと山田洋次のは、話の内容とか盛られた思想とかとはほぼ関係なく、この観点からの評価。

そして興味が大きく減退したのは「お話」と「演技」に関する部分で、しかしこのへんはもともとあまり興味がなかった、というか、正直よくわからなかったあたりでもあって、とはいえ、こうして思い出してみると、やはり複数の映画をいくつかの要素に分割して「演出技術○点、演技○点、脚本○点、撮影○点……」みたいに採点して合計点で優劣をつけるのはそもそも無理がある。

だもんで、今回選んだ10本も、ある統一した基準でもっていっせーのせで駆けっこしたときの1位から10位、ではなく、なんとなく存在している映画の標準グループからそれぞれのやり方でそれぞれの方向に突出しているように見えたもの、ということになります。

いろいろとできることが減ったので、長年続けてきたあれやこれやのいくつかをやめざるを得なくなったのですが、性格上、ほうっておくといつまでも続けてしまいがちなので、結果的にはこれでよかったと感じています。そして、映画を減らしたから、というわけでは必ずしもないのですが、例年より旅行に行く回数が増えました。上高地、小豆島、バルパライソ(チリ)、パレルモ(イタリア)、そしてアメリカ各地のレコード屋はすばらしかった。

2017年に受けた最大の啓示は、秋、山梨県の温泉宿に泊まった翌朝、朝食の前に近所を散歩していたときのこと。ベンチに座って、川の向こうの山を丹念に眺めていたら、あそこにびっしり植わっている木はひとつひとつ別個の生命体で、それぞれに違った生を持っているんだ、と気付きました。あの瞬間はヤバかった。

最後に、「トラベシア」2号制作に関わってくれたみなさま、お買い上げくださったみなさま、取り扱ってくださったお店のみなさま、本当にどうもありがとうございました。2018年上半期中には3号を発行するつもりで、いま準備中です。ご期待ください。なお、2号は予想したほどには売れなかったので、家にまだ在庫があります。通販もやってますので、どしどしお買い求めくださいませ。(→☆

2018年がみなさまとわたしにとって健康で実りある年でありますように。

映画
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