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ポップス教養主義
Posted by: 鈴木並木 SUZUKI Namiki (→Profile)
どこの駅からも等しく遠い目黒通りのコンクリート・クラフトで食事をしているときにかかっていて気に入るようになったオリジナル・ラヴのカヴァー・アルバム『キングスロード』を、帰省の途中に寄り道した北浦和のディスクユニオンで買った。

60年代のソウルやロック中心の、誰でも知っているような曲ばかりで、彼のキャリアを考えると、ぼちぼち、無難なヴォーカル路線に色目を使ってもおかしくなさそうなのに、そういうのは平井堅にでもまかせておけ、といわんばかりにギラついていて、頼もしい。そういえば田島貴男は、そこらのヴォーカリストが言いそうな、「ジャンルにとらわれずにいいうたをうたっていきたい」だなんて陳腐なセリフは口にしないはずだ。

それはともかく、わたし(1973年生まれ)と同年代以上で、少しマジメにロックの歴史を勉強しようと思ったことのある人間にとって、この選曲はあまりにもヒネリがなさすぎると感じられるはずだけど、なんだかそういう発想もひどく教養主義的で、イヤになる。

どこかで耳にしてはいるはずだけど聞き覚えがなかった、レオン・ラッセルの「青い鳥」が、そのままオリジナル・ラヴでありそうな、やたらとかっこいい曲だったのが収穫だった。そういえば昔、田島貴男は、鈴木茂の「砂の女」をライヴでうたっていたのではなかったか? わたしは聴いたことがない。たぶん音源化もされていないのじゃないか。

よく考えてみると、このカヴァー・アルバム、いったいどんな層にアピールしたいのか、よく分からない。演奏はわりかし簡素だし、あんまり金もかかっていないだろう。気が向いたら、続篇を作ってほしい。

−−−

いっしょに買ったアン・サリーの『ムーン・ダンス』も、そうは謳っていないけれどもカヴァー・アルバムで、とはいえ、とりあげられているのはカエターノ・ヴェローゾ、ケニー・ランキン、ニール・ヤング、ハース・マルティネスに「蘇州夜曲」や「星影の小径」といった具合。

むしろこっちの選曲のほうが王道ではないかと感じてしまうのは、自分の感覚が90年代のどこか途中で止まっているからなのかも知れず、ついでながら、アン・サリーを見出したのが元東京パノラママンボーイズのひとであると聞いて、なんとなく、あぁー、と思ってしまったのがなぜなのか、よく分からない。

そりゃ、アン・サリーのうたうケニー・ランキンの「ハヴント・ウィ・メット」のほうが絶対的に心地よいわけなので、わざわざ2006年にニール・セダカの「恋の片道切符」をカヴァーしてシングルにまでしてしまう田島貴男はどうかしているとも思うけれども、結論としては、そういう人間は、やはりいないよりもいたほうがいい。いい曲だけうたっていればそれでいいってもんじゃないからだ。

−−−

ところでいま突然おもいだしたのは、ニール・セダカのヒット曲「オー・キャロル」のことで、これは彼の高校時代のガールフレンドのことをうたった曲。その彼女も自分で曲を作ったりしていたので、「オー・ニール」だか「オー・セダカ」だかいうアンサー・ソングを書いたらしいのだが、これはヒットしなかった。それから何年かたって、彼女は『つづれおり』とかいうアルバムをヒットさせた。

こういうちょっとした逸話の類は誰でも好きに違いない、という思い込みがあるので、アンサー・ソングの話をもうひとつするならば、ブロッサム・ディアリーがジョージィ・フェイムに書いた「スウィート・ジョージィ・フェイム」に対して、フェイムは「ブロッサム」という曲を返している。ただしこの曲はほとんど知られていない。知られていない理由は、まあ、言わぬが花だろう。

ブロッサムにはジョン・レノンに捧げた曲もあるが、たぶんジョン・レノンはこれに対して何もしていないはずである。

−−−

パブ・ロックだとおもしろい話はいくつかあって、デヴィッド・ボウイに勝手に対抗したEPを出したニック・ロウとか、フリートウッド・マックに勝手に対抗したルーモアとか。どれもこれもそれなりに有名なエピソードなので、いちいち書かない。近所のパブ・ロック好きのおじさんにでも聞いてみてください。それじゃ。
音楽
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