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C.C. in J.J.
Posted by: 鈴木並木 SUZUKI Namiki (→Profile)
とくにこれといったアテもなくぶらりと新宿に行って、なにするわけでもなくご飯を食べたら、もうそろそろ帰る時間。紀伊国屋を覗く前にふとディスクユニオンに立ち寄ったら、2枚以上買うと10%オフのセールをやっていて、そうなると自動的に何か買わなくてはいけないような気分になり、テッド・ヒースのtwo-fer(2イン1)と、クリス・コナー『フリー・スピリッツ』(→☆)をあわててつかんでレジへ持っていった。

コナーのアルバムは昔ライノでけっこう2イン1が出ていた。このシリーズは、表から見える部分のジャケットは2枚のうちどちらか1枚だけで、隅っこのほうに小さく、Also includes the album XXX、と書いてあるだけだったりするので、自分がどれをもっているのか、すぐわからなくなる仕組み。『フリー・スピリッツ』も、そうしたうちの1枚(の半分)で持っていたらイヤだな、と思ったけれど、たしか彼女のうたうコールマンの「淋しい女」は聴いたことがなかったはずだ、と棚を調べてみたら、やはりまだ買っていなかった。

シャムペンの泡がはじけるジャケットを眺めながらさっそく聴いてみたら、1曲目からいきなりエリントンの「ジャムプ・フォー・ジョイ」なもので、嬉しくなってしまう。エリントンはほかにも2曲うたわれている。驚くのはB面で、リーバー&ストーラーの「カンザス・シティ」で始まって、「淋しい女」へと続いていくのだ。でも、考えてみたら、ロックンロールからブルーズへと流れていくだけのことだから、そんなにびっくりする必要はないのかもしれないな。

聴きながら思い出していたのは、フロリダ出身のロック・バンド、NRBQのこと。彼らの代表曲のひとつ「僕の自動車に乗りながら」は、今年出たシー&ヒムのアルバムでも採り上げられているから、知っているひともいるかもしれない。NRBQの名前の由来はNew Rhythm and Blues Quartet(あるいはQuintet)だとずっと思っていたけれど、長年のファンの間では、“No Records Bought in Quantity”の略だとも言われているらしい。こういう茶目っ気はとても好ましく感じられる。

そのNRBQが1969年にコロムビアから出したデビュー・アルバム(オリジナルのフォーマットではいまだにCD化されていないんだっけ?)は、コックランの「カモン・エヴリバディ」で始まっていて、途中にはサン・ラの「ロケット第9号」も出てくる。初めて聴いたときは、なんてことする連中だ、とニヤニヤしてしまったものだけど、ぼくらが考えるほど大げさなことではなくて、ある種のヒップなアメリカ人たちの間では、自然に受け入れられていたのかもしれない。

そんなことを考えてしまったのは、もともとジャズ歌手出身で、ロックの時代が来たらロック歌手になった、そんなひとはいなかったのだろうか、とずっと気になっていたからなんだ。ボビー・ダーリンではちょっとイメージが違ってしまう。たとえば、クリス・コナーとジャニス・ジョップリンがどこかで共演していたらおもしろかっただろうな。それとも、あのニューポートの記録映画に出てきたチャック・ベリィみたいに、どっちかがちぐはぐな思いをしてしまっただろうか。

コナーも、60年代半ば以降になると吹き込みは減ってきて、ボッサ・ノヴァのアルバムでビートルズをカヴァーしたり、ご多分に漏れず67年ごろには『ナウ』なんてタイトルのアルバムを出している。あのころ、誰も彼も、『ナウ!』だとか『トゥデイ』だとかいうタイトルのレコードを1枚くらいは残していたものだ。そのへんのアルバムはまだ聴いていないけれど、『フリー・スピリッツ』や、60年代前半のほかのアルバムほどには、きっとロックしてはいないに違いない。そうなるとあらためて、ロックの時代とはなんだったんだろう、とぼくは頭を抱えてしまう。

いつまでも悩んでいても仕方ないので、古本で買って、途中まで読んでいた坪内祐三の「四百字十一枚」(みすず書房)(→☆)を読んでいたら、萩原延壽「自由の精神」(これもみすず書房)のことが紹介されていて、興味をひかれた。こういう偶然はつかまえておかなくちゃいけない。さっそく明日、神保町に行って買ってこよう。

と、ここまで書いたところで、クリス・コナーが終わって、音楽がリヴィング・シスターズの『ラヴ・トゥ・リヴ』に替わった。イナラ・ジョージ(妊娠中)を含む女性3人組のこのグループのことは、ブログ「日暮し地図」の記事(→☆)に教えてもらった。おおざっぱに言えば50年代、60年代のガール・グループ(もちろん50年代と60年代はまったく別物だけど)に軽くウィンクして見せたようなこのアルバム、ぼくにはそれよか、ぼくがずっとひいきにしていたローチェス(The Roches)という3姉妹のロック・コーラス・グループに近い印象だった。この、ちょっとすっとぼけた3姉妹については、また書く機会もあるだろう。
音楽
comments(2)
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どうも、ご無沙汰してます。リヴィング・シスターズ、良いですよね。って、その良さについて、拙ブログでは何一つ具体的なことが書けなかったのですが。姉妹のコーラスグループってことで唯一浮かんだのが、ウィルソン・フィリップスくらいだったのですが、それほど音楽性がリンクしているとも思えず、名前を挙げるのを見送りました……。そうですか、ローチェスですか!? 今度聴いてみます!
日暮し地図 : 2010/04/19 11:13 PM
こちらこそご無沙汰しております。いつも愛読いたしております。

リヴィング・シスターズを聴いたとき、擬似姉妹ということでプッピーニ・シスターズ(The Puppini Sisters)のことがまず頭に浮かんだのですが、こちらはもっと時代が前というか40年代スタイルなので、音楽的にはそんなにかぶらないかなと。
リヴィング・シスターズは、あの揃いのワンピース姿の写真がいいですね! おなかの丸みがセクシーだと思いました。
鈴木並木 : 2010/04/19 11:23 PM









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